(ねぇ!ギロロ!ギロロだったらわかるでありましょう?)
ヤクソクノシルシ
ある日突然ケロロに呼び出されたギロロ
「なんだケロロ!いきな・・・・・」
ギロロは言葉を失った
ケロロは涙を流しながら、立ちつくしていた
「おいなにがあったんだ!・・・」
「あっ・・・・ギロロッ!・・・・」
ケロロがギロロの胸に飛び込んだ
「ギロロ・・・・我輩・・・・我輩・・・」
ギロロは優しく抱え込んだ
「もう、それ以上言うな!ケロロ・・・そうだ、あれ作ってやろうか」
「うん・・・・・・でも・・・・」
「でも、・・・なんだ?」
「もう少しこのままがいい。」
「分かった」
また貴様は別れたんだな・・・・。
ギロロは確信した。
そう、こうやってケロロが俺の胸に飛び込んでくるそんな時はいつも決まって別れた時だった。
(普段もこんなにしてくれたらいいのに)
そんな思いを寄せつつ
「まったく、今度は誰に・・・・」
するとケロロは
「亡くなったんであります。戦場で・・・・絶対生きて帰ってくるって言ったのに・・」
「・・・・」
俺は、返す言葉がなかった
しばらくの沈黙のち
ケロロが口を開いた
「ギロロあれ作って!であります。」
「分かった、ちょっと待ってろ、すぐ作ってくるから」
即座にキッチンに向かうギロロ
待ってろ!ケロロすぐに力作を作ってやる!
しばらくするとギロロが戻ってきて
「出来たぞ、俺特製の焼き芋」
「ありがとうであります・・・おいしいであります」
「そうか、ならよかった」
「ねぇギロロ?」
「なんだ?」
「なぜ、こんなに、つらいんでありますか?・・・・」
「さあな、それだけ好きだったことじゃないか」
「そうかもね。ギロロ、漢字で“こい”って書ける?」
「ああ。これのとか」
すらすらと紙に書いた文字は“鯉”
「違うであります。まったく我輩がこの流れで何で錦鯉のほうを選ばないといけないんでありますか?このKYが!LOVE のほうであります」
と、言いつつも不器用な優しさが伝わって内心うれしかったりした
「すまん!じゃあこっちのほうか?」
そう言って書いていった
「これであります。ねぇギロロ?この漢字の由来って知ってるでありますか?」
「ああ、心が変になったようになるからって意味だろう?」
「我輩も変になってたんでありますな。・・でも、・・でも、・・・どうせなら・・どうせなら・・変になったままのほうが・・・良かったんでありましょうか」
「そんなことない!」
「なんでギロロがそんなこといえるんでありますか?」
「いや・・・・その・・・・・俺は・・・」
やけに赤くなるギロロ
「なんでありますか?」
「なぜなら、・・・なぜなら、・・・お前のことが・・・」
「我輩のことが・・・」
「好きだと思うおまえのことが頭から離れられなくなってる。だから、おまえのこころが治るまで待っていたんだ」
ケロロは赤くなった
「なんで、言ってくれなかったんであります」
「恥ずかしかった!だからずっと片思いしてたんだ。でも今ははっきり言える!たとえ駄目だとしても、俺はお前のことが好きだ」
二人は赤くなっていった
「我輩も、ほんとは、ギロロのことが、好きだった。でも、ギロロには、好きな人がいると思って諦めてた。だって別れた時に毎回チャンスあげてたんでありますよ」
「すまない。恥ずかしかったんだ」
「ギロロ、一つだけお願い聞いて!」
「ああ。」
「我輩、死なないから、ギロロ何があっても死なないでほしいであります」
「分かった」
「約束でありますよ」
そう言ってケロロは口付けをした
まっかになってるギロロに向かって
「約束のしるしであります」
「じゃあ俺も」
end